代橋亭ずずこの たのし、むずかし、はてなし日常
みんらぼ所長・代橋亭ずず子が「障害」「多様性」をめぐる思いを綴る日記。脳性まひあり、マーケッター、総勢4人の零細会社社長の視点も交え、みんらぼを世の中のムーブメントにしたいと目論むチャレンジングな取り組みの意図や迷い(愚痴?)もコクります。

《ずず日》新しい何かを生む「化学反応」を起こそう!

ブログを書き始めたら毎日書こうと決めていた。とはいえ周囲には控えめに、「週に1回、まあ、なんやかやあるだろうから2週間に1回ぐらいの更新頻度かな」と告げていた。

それから、はや4ヶ月。もはや季刊でもない。おそれおおくも「ほぼ日刊イトイ新聞」をもじって「ずず日」とつけたブログの愛称を「ずず季」に変えても間に合わない。ステキなバナーを作ってくれたデザイナーY氏にも申し訳ないので、遅ればせながら自分で自分に発破をかけます。ホイ!

 
○ “意外” な反響続出の「みんなのチエワザ」
 
所長がブログ更新を怠っている間にも仲間たちがコンテンツづくりを着々と進めてくれ、サイトはだんだんにぎわってきた。
何もないところから形のあるものを作っていくわけだから、どれも手探りである。
しかしこれがとても楽しく、また発見の連続だ。

みんらぼには「みんなのチエワザ」というコーナーがある。
誰しも、暮らしやすい毎日にするための工夫があるだろう。
ましてや障害のある人は、自分ができないことややりにくいことをいろんな知恵や技で補って日々を送っている。
そうしたことをみんらぼクリエイターたちが自薦他薦問わず自分目線で紹介するのが「みんなのチエワザ」だ。

所長から「主婦として工夫していることある?」といきなり聞かれた、みんらぼクリエイター、あこさん
「人にお話しできるような工夫なんてないけど・・・」と、申し訳なさそうに「洗濯物の干し方」の話しを聞かせてくれた。
「チエワザになる?」と聞かれ、「あ、まあ地味・・・、かな」の言葉を飲み込んで、「もっちろん!」と胸をたたいた。
「たったひとりでもいいねって言ってくれたら、それでいいんだもんね」と自分に言い聞かせるように、小声で付け加えつつ。

ところが、だ。
さっそくサイトを見にきてくれた友人たちが次々に言う。
「洗濯物干すのが面白い!」
「干すのと逆の順番にたたんでおくの、私もやってみた!」
“意外”な反応に思わず「え?本当?」と聞き返すと
「だって、そんなの見たことなかったから」との答えが返ってきた。

たしかに洗濯物の干し方で2時間おしゃべりして盛り上がるというようなことはあまりないだろう。
だけど毎日の暮らしなんて、こういう人と話題にすることもないような小さなことの積み重ねにちがいない。
だとすれば、こういう一見“地味”に思えるネタこそ、かえって目新しくて、ヒントにもしてもらえるのかもしれない。
「みんなのチエワザ」で何を紹介していけばいいのか、道が見えた気がした。
 
 
○ 「これなら、私は足を使わないでビンを開けられる!」
 
みんらぼクリエイターのKazumiさんは両手が動かしづらい。
そのKazumiさんが「みんなのチエワザ」で、片手が使えないもっちさんの「ビンのフタの開け方」を紹介してくれた。
「このチエワザは両手に力の入らない私にも便利。さっそくやってみる」
という、その理由に思わず目が留まった。

「だってこの方法なら、私はビンのフタを開けるときに足を使わなくて済む!」。

片手が使えない人のチエワザが役立つのは、必ずしも同じ不自由のある人ばかりではないだろうと思ってはいた。
また、赤ちゃんを抱いて片手がふさがっているママにも役立つかもしれないなどとも考えていた。
しかしKazumiさんのこの投稿は、想像を軽く超えていた。
みんらぼをやってよかったと、強く思った瞬間だった。

誰かがいつもやっていることが、思いもかけない誰かの役に立つ。
知らない人同士の想定を超えた化学反応が次の新しい何かを生む。
「そのきっかけを、小粒でもいいから数多く作っていく場所になりたい」。
みんらぼで何をしていけばいいのか、漠然としていたものが仲間たちのおかげで一つ明確になった。

たぶん、こういうことがこれからの私の日常になる。

この記事を書いた人

代橋亭ずずこ (Zuzuko Diversity)みんなの世の中研究所・所長
代橋亭ずずこ (Zuzuko Diversity)みんなの世の中研究所・所長
本名・小梨由美。脳性麻痺による上肢・下肢の機能障害あり。身体障害者手帳保有。生来歩行障害はあったが原因がわからず「足の悪い健常者」との自覚で育つ。2016年、思いがけなく脳性麻痺の診断を拝受。「なにそれ?」の疑問ととまどいの答えを探してネットサーフィンするなかで、たくさんの障害のある友人たちに出会う。それぞれの人が泣いたり笑ったり、のたうち回ったりしながらも、自分なりの知恵と工夫で暮らす姿に共感を深め、「みんなの世の中研究所」発足を決意する。趣味は朗読。最近はまっているのは「しいたけ占い」。東京・世田谷生まれ。(有)ジャコ代表取締役。マーケティング・プランナー。消費生活アドバイザー。

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