収納アドバイザー楽歩のカタヅク×パラダイム~効率化で幸福化~
脳性まひで収納アドバイザーの楽歩から提案!最小限の空間に最大限のものを置き、かつ作業スペースも確保する、家の「効率的なコックピット化」を目指してみませんか?<br />ハンディのある人もない人も、ラクに暮らせて幸せになる、そんなお片付けの考え方、お話ししますわ!

《カタヅク×パラダイム》「ちょい置き」スペースで異文化交流しませんこと?

わが家はセルフサービスのカフェなのですわ!|みんらぼ

身体障害と一口に言いましても、実に様々な障害があります。
私の障害は、脳細胞という極めて繊細な組織の一部が壊れることによってあらわれる「脳性まひ」というものなのです。
まだまだ不思議がいっぱい蠢く脳内で、どこにダメージをくらったのかや、そのダメージの深さがどの程度だったのかによっても、本当に千差万別なあらわれかたをする障害であるのですよね。
当然、知的細胞にダメージを受けたら、知的障害が出ますし、声帯の筋肉を司る部分にダメージを受ければ、知的に問題がなくとも言語障害が出るんです。

私も、言語障害を伴う脳性まひ者なので、言語障害がないのが「脳性まひ」だと思ってきた人たちと接した時の驚かれようといったら、もぉね、玄関先にヨネスケがしゃもじ持って立っていたかのような衝撃を与えてしまうようですわ。
そうよきっと、まだまだ私たち障害者は「モノメズラシイ」ってことだけなのよね。
ならば慣れて頂くのが一番手っ取り早いですわ (*>艸<) この【カタヅク×パラダイム】でも、どんどん障害者から障害を除けば「タダの人」という感覚をたっぷり味わって頂きますわよ〜。

「ちょい置き」スペースは脳性まひ主婦のオアシスですわ

基本的に、健常者と障害者の間にそれほど大きな溝はない!とはいうものの、健常者の常識が障害者の非常識ってなことは、整理収納の場面においても、度々出くわします。

たとえばですね。整理収納の鉄則として「ちょい置き」を防止するために、「面イチで家具やモノを配置する」という教えがあります。
家具やモノの前面がピターッと整列しているのがすっきりしていていい!という考え方ですね。
これこそまさに、文化の違いがくっきりと浮き彫りになる例かと思います。
障害者にとっては「ちょい置き」ができて、はじめて使いやすいんであって、そんなん面イチなんかにしてごらんなさいよ。「ちょい置き」のみならず、せっかくの手すり代わりにできる「支え」や「手がかり」が消えてしまうのですよ!
そんな空間の無駄使いを、許したらあかんわ!!
家具やモノの後ろに無駄な空間を作ってでも面イチなんてのは、完全なる健常者圏での文化なのですわ。
私なんてね、めいいっぱい後ろに配置しても、ちょい置きスペースを確保できないときには、ちょうどイイ高さのワゴンをサッと持って来れるように工夫してみたり、スライドテーブル付きの引き出しを配置したりして、「ちょい置き」スペースをガッツリ確保します。
家具を買うときだって、ちょい置きスペースがある形状のものに魅かれますもの。

腰の高さに奥行き10センチほどのちょい置きスペースのある本棚の画像

私の趣味部屋の愛しい本棚ですわ。手すりがわりにもなるし、本をセレクトする時の一時置場にもなる「ちょい置き」スペースがステキでしょ?

異文化交流は、暮らしのミッションね!

私にとっては、このちょい置きスペースは、至る所でめちゃくちゃ便利に、その計り知れないパワーに、作業効率は格段にアップされるの。
でも、ちょい置きはちょい置きであって、「ずっと置き」ではないってことは重要です!
なんでもかんでも隙あらば「ちょい置き」してそのままにしてしまう、壊滅的に整理収納ができない夫が、この環境で好き放題暮らしたら、きっと、ちょい置きによって収納という収納はたちまち塞がれ、死蔵品の宝庫と化し、あっという間に、必要なもの達は、ぜぇーんぶ床に散らばっていくんだろうなーと思うと、文化の違いもあなどれませんわね。

でも、いまやこれだけの国際化社会なのですから、異文化交流を積極的に楽しみつつ、お互いの文化を尊重しあって、良いところを次世代へ受け継いでいくのも、なかなか意味深いミッションだと思いますわ!

電子レンジの前にキッチンワゴンがセットされている画像

キッチンの電子レンジ置場は、実は面イチなの。だからレンジを使う時は、ベストな高さのキッチンワゴンをセットするのよ。

この記事を書いた人

楽歩
楽歩
1978年京都生まれ。生後2週間で食道手術後に心肺停止状態に陥り脳性まひとなる。
7歳の頃から6年間ドーマン法(脳障害児が健常になり、健常児がより優れた能力を身につけるようにするためのプログラム)の訓練を実践。
18歳で働き始めると同時に水泳やドラム、英会話などの稽古ごとにのめり込み、語学留学で日本を飛び出すなど、活動の幅を広げる。
22歳で結婚、出産を経て、32歳の時に自身の半生を綴った自伝「三重苦楽」を出版。現在も自宅不在の不良主婦・母として、やりたいことに向かって日本中を飛び回っている。

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