昭和サラリーマン親父の酔どれ日記
昭和生まれで親父で障害者のヒロが、35年余りのサラリーマン生活を振り返るライフログ的ブログ。障害を持ちながら一般就労の社会人として長年勤め上げてきた背中が語る「あの日、あの時」。<br />一献傾けながら、しみじみ噛みしめてまいりましょう。

吾が家の便器と頬すり寄せて…

吾が家の便器と頬すり寄せて…|よいどれ日記

 
 
数ヶ月前から
吾(わ)が家の便座にヒビが入っているのに
気がついてはいたが

交換となるとお金も要るので
放っていた。

ヒビは奥方も気がついていたらしいが
同じ事を考えていて
暗黙の了解があった。

子供たちは
気がついていたのかどうかはわからないが
何も言ってはなかったので
大して気にはならなかったのだろう。
 
 
が、
ある日ウォシュレットが調子悪くなってきた。

この便座は吾がまだ元気な頃だから
10年ほど前に
D I Yで水道管の分岐から便座の取り付けまで
自分でやったものだったが

数年前のリフォーム時は業者が取り付けたもので
今風の取付になっていた。

ウォシュレットの調子が悪くなってからは
女性陣の交換希望が噴出して
交換することにしたが

業者に頼むだけで8千円の料金が掛かると知り
10年前の気分で自分で出来るものと思い

「自分で取り替えま〜す」

と言って本体だけ持ち帰った。

 
案の定取り付けは簡単そうで

「これは30分コースだな。昼からやろう」

と思って
昼飯を喰って少し落ち着いてから
交換に取り掛かった。

先ずは水道の元栓を閉めて、
古い便座を取り外して
新しい便座に取り替えて
水道の元栓を開けて
いっちょ上がりのつもりであった。

ところが
作業に入って水道の元栓を閉め
古い便座を外す為に
便器と便座を固定しているネジを
外そうと思った時に
目線が目的の場所に行かない!
首がうまく曲がらないのである。

「しまった」と思った。

吾が首は胴体と一体化しているのだ!
数年前に固定手術をしているのだ!!

目線を目的の位置に持っていこうと思うと
必然的に胴体も動くのである。

普通ネジは
人の目につかない所につけられているもので
見ようと思えば
首だけを近づけないといけない。

また、運の悪いことに
ネジがすごく硬くしまっている。
今の吾の握力では外せそうに無い。

そこで
道具箱からレンチを持ってきて
開けようと思ったが
そうするには便器の裏側を
目視しないといけない。

そのために首を
見えるように持っていこうとすると
勝手に胴体もついてくる。

結果便器を抱くようにしないと
目的が果たせないのである。

 
加えてこの年になると
老眼が邪魔をして
レンチがうまく目的地にハマらない!

やっとの思いで
古い便座を外すことができた時には
約1時間経っていた。

世の中に1時間も
便器を抱いている人がいるだろうか?

 
古い便座を外し終えた後、
腰、首の痛みがM A Xになったが
新便座をつけないと
男のメンツが立たないと
勝手に思い込み
作業に取り掛かった。

便座も10年近く経つと
進化しているもので有り
簡単に取り付けできた。

便器を抱くこともなく
誠にスムースな出来具合である。

 
てな具合で無事終了したのだが、
我が家の女性陣たちは
そんな苦労を横目に

「そんな時間かかるんやったら
最初から取り付けまで
頼んだら良かったのに」


いそいそと新しい便座の
使い具合を確認していた。

吾はと言うとそれから1週間は
腰と首の具合が悪く
大変な思いをしたのであった。

そんなこんなで
昔の動きはもう出来ないと
実感した1日であった。

お付き合いありがとう。

この記事を書いた人

ヒロ
ヒロ
1960年の高度成長期真っただ中に生まれ、障害が有るから人の2倍3倍頑張りなさいと育てられ現在に至る。
アテトーゼ型脳性麻痺2級保持者。
趣味はギターにパソコン(何台作製し分解したかわからない)、とアマチュア無線。
アマチュア無線はインターネット、携帯電話が普及した中で、どれだけ小さな出力でどれだけ遠くに電波を飛ばせるかに情熱を燃やすちょっと変わった人。
真夏に極寒の南極昭和基地と交信できたのは印象的だった。