みんらぼ裏ブログ~だいたいみんなロクデナシ~
障害のある人ない人入り乱れて奮闘する「みんらぼ」づくりの裏話、実はそれが一番シゲキ的じゃね!? そんな思いをこめて、自称・健常者ゆうさくがみんらぼメンバーを笑いと涙でこき下ろす(?)、愛あるつれづれ日記

ご挨拶~裏ブログはじめました~

笑うロクデナシたち

去年の6月のことだ。僕はみんらぼのメンバーたちと顔を合わせてトーク映像を撮るために、新大阪の某ホテルにあるレストランに趣いた。

数時間にわたる中身のないトーク映像を撮った後、一緒に東京から来ていたなるみさんが泊まるホテルの部屋がバリアフリールームだということを聞いた。障害やらユニバーサルやらダイバーシティなどというものを取り扱っている手前、そんな部屋を見ずに帰ることなどできない。我々は騒がしい5人ほどの面々で部屋に押しかけ、いいじゃないかすごいじゃないかと鼻息あらく、今夜なるみさんがシャワーを浴びる浴室を順番に吟味した。

カメラを回していた時のトークが大いに盛り上がっていたこともあって、僕たちは明らかに浮き足立っていた。しばらくフワフワと会話を楽しんでいたら、片手杖のヒロさんを差し置いて部屋のソファを陣取っていた僕になるみさんが声を掛けてきた。

 
「ゆうさくさんはどうして私たちといてそんな普通にしてられるの」

 
この日集まっていたメンバーは僕以外全員が脳性まひの障害を持っている。主婦であるなるみさんはあっさりと家事をほっぽり出し、電動車いすに乗って来阪としゃれ込んでいた。

 
ゆうさく「どう猛なモンスター達を前に、半ば諦めの境地なのかもしれません」

なるみ「意味わかんないんだけど。あたしのマシンで轢きますよ」

 
正直聞かれたことの意味がよく分かっていなかったので詳しく聞き返してみると、そこに集まっていたモンs…人々は、ふだん健常者と話しをする時は、そこに何かしら距離感を感じているのだそうだ。そしてその距離感は、健常者が障害者に対する時に無意識に持ってしまうものであることに、彼らは気付いている。

僕はどうやら、距離感が近いらしかった。だから、どうしてお前は普通でいられるのだという質問が出たのだという。

ちょうどこの質問を受ける前に、僕は正面に座っていたもっさんとバカバカしい話しをして二人で大笑いしていたのだけど、あまり見ない光景らしかった

 
なるみ「で、結局どうして普通にしてられるのよ」

 
普通という言葉が連呼されゲシュタルト崩壊の危機を迎える中、僕は少し考えてから、なるみさんの目をまっすぐに見つめてこう答えた。

 
ゆうさく「だってみんなただのロクデナシじゃないですか。何を気遣う必要がありますか」

 
なんだとおのれぐははははと僕たちは大笑いして、その日なるみさんが一泊する素晴らしきバリアフリールームに唾を飛ばしたのだった。

これはただの日記です

さて、僕は決して自分が懐の深い人間ではないし、コミュニケーション能力が飛び抜けて高いわけでもない。むしろ、好き嫌いがかなりハッキリしている方で、話しが合わない人とは徹底的に合わない。

そんな僕が、障害を持つ仲間たちを障害者だと思わずに接している。障害があって人格があるのではなく、人格に障害がオプションとしてくっついている、くらいの認識でいる。

そして、そういう前提に立って僕とみんらぼのメンバーが普段どれだけくだらない話しをしているのか、コミュニケーションを取っているのかということが、実は健常者と呼ばれる人たちにとって、かなりセンセーショナルな情報になるのではないかと考えた。

どうせ大したことは書けないのだから、いっそ気楽に気軽に、愛すべきロクデナシどもの日常を日記のように綴ろうと思う。障害の受容を訴えるでもなく、コミュニケーション術などをひけらかすでもなく、ただ僕がどれだけ楽しい友人に恵まれているのかを、自慢しようと思う。

きっと楽しくなる。みんらぼ裏ブログ~だいたいみんなロクデナシ~。
どうぞ、お楽しみに。

 
OUPメンバーのサムネイル画像

ロクデナシたち(一部)

この記事を書いた人

ゆうさく
ゆうさく
1985年生まれ。和歌山県出身。健常者。物忘れがやや激しめ。子ども時代の家族は、共働きの両親と共働きの祖父母、あまり動けない曾祖母と無駄に動き回る2人の弟達という、8人の小さなダイバーシティでした。趣味は工作。段ボールと木材は夢のカケラ。部屋作りも大好き。いつか家をDIYするんだ。あと、シンガーソングライターもやってます。ジムで本格的な筋トレも始めました。チャームポイントは大腿四頭筋と大胸筋。