一見普通に歩けている脳性麻痺の人が電車の席に座りたい切実な理由
こんにちは。
みんらぼです。
突然ですが、
駅のホームの混雑が
めちゃめちゃ怖いです。
最近は落下防止の
壁が増えていますが
ちょっと都心から離れると
通勤ラッシュで人が
大勢ひしめき合う
壁のないホームが
まだまだあちこちにあります。
そんなホームの上を
自分が歩くことを考えると
股間の辺りが
ヒュンッとなります。
自分だけじゃなくて
スマホを触っている人や
てこてこ走る子ども
足元がおぼつかない高齢者
とかとか
想像するだけで
ヒヤヒヤしますなぁ…
身体を動かしづらい人にとって、駅のホームはかなり怖い場所
さてさて
みんらぼのヒロさんは
電車通勤の会社員。
脳性麻痺があって
屋外の移動は
片手杖を使っています。
電車通勤故に
毎朝駅に行って
そこそこ人の多いホームで
電車を待つのが日常ですが
「慣れたものですね」
なんて気軽に
声をかけてみたら
「やっぱり怖いですよ」
とのこと。
ふうむなるほど、と
相づちを打ちつつ
詳しく話しを聞いてみたら
やっぱり出てくる
体が動かしづらい人ならではの
電車との付き合い方。
どんなことが不安で
どんなことを意識していて
どんな風に立ち回りたいのか
ちょっと体が
動かしづらくなってきた
方にもそうなんだけど
ふだん駅を
何気なく利用している
健常者のアナタに
ぜひ知っておいてもらいたい
体が動かしづらい人の
考えているコト。
感じているコト。
たくさん聞いてきたので
ぜひお目通しくださいませ。
怖くても、電車待ちの列の最前線に並ぶ
ヒロさんは電車を待つ時
いつも列の先頭に立つように
しています。
転落防止柵のない
ヒロさんの最寄り駅
ホームに電車が入ってくる度
恐怖や不安があるし
身体も緊張します。
それでも列の
先頭に並ぶのは
電車の空いている
座席に座るためです。
そのために人より早く家を出て
何本か電車を見送り
列の先頭に立てるように
時間をかけて
調整しています。
そこまでして座席に
座らないといけない理由が
ちゃんとあるのです。
電車の中でも、立ってるだけで不安になるんです
脳性麻痺の特徴として
精神的な不安が
身体の緊張に
つながるということを
みんらぼでは何度も
お伝えしてきました。
実はそれだけではなくて
咄嗟の出来事に対しても
「サッと手足を出して
バランスを取る」
といった動作ができない
という性質があります。
本編とは別の話しですが
ヒロさんと同じく
脳性麻痺のある
みんらぼのずずこ所長は
昔三輪の自転車の
練習をしている時に
バランスが崩れて
ゆっくり倒れていくのを
頭では理解しながら
でも足を動かすことができず
そのまま倒れて
ケガをするということを
何度も経験したそうです。
ほんで、これは
みんらぼスタッフの
脳性麻痺のあるメンバーが
「そうだそうだ!」と
口角泡を飛ばして
盛り上がっていたのですが(笑)
電車って結構揺れるから
例え片手杖があっても
立った状態で
乗り続けるのは
常に大勢の他人がいる中で
転倒するリスクを
持ち続ける不安があるのだそう。
不安がさらなる緊張に
繋がる人にとって
電車の中で
立ったままでいるのは
加速度的に緊張が増し
リスクも増すということです。
頼みの吊革も
前後に揺れる遊びが余計で
「固定された鉄のバーなら
もっと安心して
捕まってられるのに」
という話しも
出ていました。
しかもやっかいなことに
ヒロさんのように
片手杖で歩けるような人は
通常の座席や
優先席付近でも
席を替わってもらうことが
中々できないのだとか。
ちゃんと立てているように見えても
今お伝えしてきたように
内心は不安を感じながら
おっかなびっくり立っています。
気が付いたら
一声掛けてもらえると
とっても嬉しいんです。
体が緊張すると
ゆっくり倒れていっても
受け身とか取れない。
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この記事を書いた人
- 1985年生まれ。和歌山県出身。健常者。物忘れがやや激しめ。子ども時代の家族は、共働きの両親と共働きの祖父母、あまり動けない曾祖母と無駄に動き回る2人の弟達という、8人の小さなダイバーシティでした。趣味は工作。段ボールと木材は夢のカケラ。部屋作りも大好き。いつか家をDIYするんだ。あと、シンガーソングライターもやってます。ジムで本格的な筋トレも始めました。チャームポイントは大腿四頭筋と大胸筋。
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